《例える》ことで見えてくることがあるかも。イメージすることの大切さ

2023年3月卒業予定の学生の皆さんにとっては、すでに就職活動がスタートしています。キャリアコンサルタントの《だいさん》も就職活動に本腰を入れようとしている学生の皆さんとの面談機会が増えてきました。就職活動に際しては『仕事観』や『職業観』あるいは『人生観』といったことを面接官から問われることがあります。でもこれって結構難しい質問だと思いませんか?そんな難しい質問への対策として少しアドバイスです。

こんな質問に苦労したり・困ったりしていませんか?

就活生との進路面談の中で「こういう場合何を答えたら良いのですか?」と相談されることがあります。

  • あなたは仕事に対してどのような印象をお持ちですか?
  • あなたの大切にしている人生観を教えてください?
  • 将来何をしたいですか?
  • あなたはこれまで何をしてきましたか?

これらの質問は新卒などの年齢が若いから困る質問・・・というわけではありませんね。年齢や経験を問わず、いざ質問されると、はたしてなんと答えるべきなのか、どのように答えようか迷われる方が多いのではないでしょうか。

苦労したり、困ったりする質問とは何を意味しているのでしょうか?

おそらく《人それぞれによって考え方が異なる》事柄に対して、答えを求められるということに対して、どう答えることが必要なのか困るのだと思います。

つまり

『正解のない質問』『予め正解が用意されていない問い』

と呼べるものへの回答を求められた際に、私たちは悩み・困るのではないでしょうか。

どうして『正解のない質問』を面接で聞くのか?

仕事観》《人生観》といった正解のない質問がどうして採用面接で問われるのでしょうか?質問する側は何を求めて質問しているのでしょうか?

その答えは【社会状況】【相手の立場になって】考えることで辿りつくことができるのかもしれません。

『パーパス』という言葉に注目される時代

パーパス(purpose)という言葉をご存じでしょうか?耳にしたことはありますか?

2019年に米国財界での「企業のパーパスに関する宣言」をきっかけに注目されるようになった言葉です。この宣言により株主資本主義から、ステークホルダー資本主義へと経営の軸足の転換が進むことになりました。

パーパス(purpose)とは、企業として【存在意義】を意味します。もともとの言葉の意味としては《目的》《意図》という意味ですが、現在では【存在意義】を表わす言葉として使われるのが主流になりつつあります。

《パーパスの位置づけ》

雑ですみませ(笑)パーパスと、ビジネスシーンでよく企画言葉の関係性を図式化してみました。概ねこういう関係性だと考えて問題ありません。つまりパーパスとは「何のために、この会社は社会に存在しているのか」を意味していると言えます。

今どういう時代を迎えているのか・・・

以前にこの《よきかな日和》で取り上げたプログテーマがあります。

■新しい時代を表わすキーワード『VUCA(ブーカ)』をご存じですか?https://yoki-yoki.fun/2021/11/28/vuca/

一つには上記のブログでも取り上げたように、あらゆる環境が目まぐるしく変化していく中で、未来に向けた予測や推測ができない状態が続いているということです。このVUCAと言われる時代に入ったことで、これまでの価値観やビジネスモデルが通用しなくなってきたことが影響しているとも言えます。

VUCAの時代を迎えたことで、ゴールや具体策も重要ですが、そもそもの意義や意味合いを改めて認識することが大切になってきているということです。

他には、戦略や組織が多様化していることも影響しています。国籍や年齢・性別に経歴・経験の違いを受け入れ、世界に向けた発信が今ビジネスの現場には求められています。そんな中でも、働く一人一人の意識やベクトルをそろえていくことの必要性が組織の中で求められているとも言えます。

そして最後に、企業の社会的責任=CSRが重視される社会的背景が拍車をかけています。仕事のやりがいに対しての考え方も大きく様変わりしてきました。地位や名声・お金や権力といったものがモチベーションになる時代ではありません。現在は「自分の強みや個性を活かしたい」「成長したい」というような意識が、仕事へのモチベーションに繋がっている時代であり、企業価値をも示す指標になっています。企業には、その仕事に「社会的意義」があることを社員に実感させる必要性が強まっているということです。

《例える》ことで見えてくる自分で、答えはバッチリ!!

ではどうすれば《仕事観》《人生観》といった正解のない質問に臆することなく答えられるようになるのでしょうか。

キャリアコンサルタント《だいさん》が考える一つの方法としては、まずイメージを大切にすること。そしてそのイメージを言語化していくということです。

例えばイラスト=絵でイメージをまず描いてみるのも良いでしょう。『Tree of Life』という手法が有名ですが、例えば地面から生える一本の木をイメージしてもらう。幹の太さや地面も、そして木の葉や実もイメージできる人は行ってもらう。この『Tree of Life』という手法は、いきなり「自分のこれまでの人生を語ってみてください」といっても語れない場合に用いたりすると、地面は自分の背景が表されていたり、木の幹や太さは知識や経験、木の葉や実は評価や実績として表されていくというもので、語りながらイラストを描いていくことで、自分の人生が過去・現在・未来と一つのストーリーを紡ぎながら表現されていくというものです。

他には、アイデア発想法の一つでもありますが『マインドマップ』というのも有効化もしれません。一つのキーワードから連想ゲームのように、思いついたものをイメージで記していく。。。すると次第に自分の考えや、そもそも考え方が整理されていきます。

キャリアコンサルタント《だいさん》が就活支援の場で用いる手法としては『穴埋めキーワード』という手法で対話形式で行うことがあります。

  • 幸せとは〇〇に似ている。なぜなら■■だから 
  • 仕事はまるで〇〇だ。なぜなら■■だから 

〇〇と■■の部分貴方ならどのようなワードを入れますか?

最初はこの質問さえもどう答えれば良いかわからない、戸惑いが支配しますが、とにかく思いつきでも何かキーワードを出してもらいます。何かキーワードが出てきたら、そこから過去や現在と照らしながら対話形式で紐解いていくわけです。すると最終的には、自分をコンパクトに捉えることに繋がり、俯瞰的にや客観的に自分を見つけ出すことに繋がっていきます。

さいごに

いかがでしたか?《仕事観》《人生観》といった正解のない質問がなぜ必要とされるのか、またどのように対応すれば良いのか少し掴めましたでしょうか?

正解がないとはいえ、採用試験という採用/不採用の判断が成される場での質問であることから、しっかり答える必要があることは間違いありません。そのうえで理解しておくべきは、答える内容があっているかどうかではなく、貴方自身が、まずは自分の考え方や想いを整理しておくことであり、貴方が受験するその企業の説明会や資料・HPなどを通じて、その企業の【存在意義】を自分なりに考え、整理した自分の考えや想いと照らしわせ、重なりや共感にいたるところを答えることが大切なのではないでしょうか?

キャリアコンサルタントは就活生の悩みや不安をサポートすることも存在意義の一つです。貴方自身が見つけ出すのに苦戦している自分の《仕事観》《人生観》を発見するのをお手伝いするのも存在意義としています。ぜひ一人で悩むのではなく、キャリアコンサルタントに1度相談してみてはいかがでしょうか?

キャリアコンサルタント《だいさん》もお手伝いさせていただきます。https://yoki-yoki.fun/inquiry/

参考資料

コロナ禍による人生観・仕事観への影響に関する調査《THE ADECCO GROUPより》

https://www.adeccogroup.jp/pressroom/2021/0728_02

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